鍼灸院かきたのブログ

内臓も筋肉

鍼灸治療をしていると、上半身に症状があるのになぜ足へ鍼をするの?お腹??
なぜ?
なぜ?
と思われている方が多いかと思います。

〇腰骨周辺に鍼をしてもらうと、横隔膜のあたりのつまりが「ポコッ」と抜けた。
〇腕が痛いのに「お腹」へ鍼したら痛みも動きも変わった・・・。
に刺してないのに息がしやすい・・・。
穴は目に見えず、信じがたい方も沢山いらっしゃいます。
今回は、穴を⇒⇒筋肉内臓に置き換えて少し書いてみます。

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例えば、、内臓と頭痛、関連が薄そうですが両者は密接に関連しています

内臓は不随意筋*¹に分類されますが立派な筋肉です。

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筋肉は単独で活動せず、筋連鎖*²し離れた筋肉と連動して働きます。
内臓も筋肉なので、何らかのトラブルで内臓が固まることによって筋肉も硬くなります。
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〇胃の調子が悪いとき、みぞおちが突っ張ります。
みぞおちの部分が突っ張るのは腹直筋が固まっていることを意味します。
 
腹直筋が固まると連結する大胸筋・胸骨筋も固まり、さらに連結する広頚筋や胸鎖乳突筋が固まります。
食べ過ぎで胃に負担をかけるとで肩こりも発生します。

また、身体前面の筋が動きにくくなり
息が吸いずらくなったり、猫背の様な前傾姿勢となり背中に張り・ツッパリを覚えます。

 
頸の胸鎖乳突筋の緊張は頭を覆う後頭前頭筋を緊張させ頭を締め付けるように働きます。
頭が痛くなる原因の一つがここにあります。
意識しないところで、筋連鎖は全身に波及していくため
内臓の緊張は頭痛だけでなく、肩こりや首こり、腰痛などの引き金となります。
※痛い箇所がどんどん増えていく理由のひとつ
 
 
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この機序は逆の働きもみせます。
 
 猛暑や極寒に限らず過度の筋肉の疲労・緊張が筋連鎖を介し、
内臓まで固め呼吸・消化活動を停滞させてしまうことがあるということです。
 
筋肉と内臓は別物とお思いの方も多いと思いますが、切っても切れない繋がりを有しています。
 
特に症状として現れやすいのが小腸、大腸(便秘)ではないかと思います。
排泄は、身体の内側の状態を知る事もできますし、デドックスの役割を担っています。

不調に便秘はつきものです。
 
鍼灸治療の表現としては、穴を通じて体内の奥にある内臓の疲れ(固まり)を取り
とにかくよく眠れる身体を作る事。
加えて無駄な熱症状や潤い不足の解消をすることで排泄を順調にし体内のデドックスを
行なうことができる治療法だということです。

お盆の暇つぶしに書きましたので、次はお正月に続きを・・・。
では、残暑厳しい毎日、ご自愛ください。

 
 

*¹不随意筋:自分の意志によって動かす事のできない筋肉。
      主に自律神の支配を受ける。内臓や管の壁の筋肉・筋など。
*²筋連鎖:運動パターンを通じて共に作用し、互いに影響を及ぼす筋の集合体のことを指す。


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