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鍼の方法(ささないはり)
当院は、はりを使って鍼を刺さずに全身の調整を致します。 一般的には、筋肉や骨まで鍼を到達させ刺激療法により體(からだ)を活性化させ改善へ導く施術が良く知られています。
鍼灸で使うツボは、皮膚表面にあり、お肌を撫でただけでも刺激が體へ及びます。
それを利用したのが小児鍼(しょうにはり)であり、より深層へアプローチするのが 当院の【はりを使って鍼を刺さない鍼灸施術】です。
ツボには、内臓へ繋がる経絡(けいらく)と言う線が存在すると考えられており、体調が優れない時に【弱っているツボ・過剰に元氣なツボ】を探し氣血の調節を行う事で内臓の不調・バランスの崩れを調えます。
当院は、體の不調を立て直すには強い・長い・沢山の刺激ではなく體から発せられるシグナルを皮膚表面から探し、最小の刺激で最大の効果を引き出す事を心がけております。
鍼の考え
【皮脳同根】
皮膚と脳は同じ根を持つという文字通りの意味で、胎児が母親のお腹の中で成長する時に皮膚と脳は同じ細胞から分裂する事からそう呼ばれています。
例えば、ストレスが溜まったり緊張が高くなることで普段より肌が荒れたり、痒くなったりする経験はありませんか。
これは、不安や心配・怒りなどのストレスにより、自律神経バランスが崩れ肌に栄養を与える血の流れが悪くなり起こる現象の一つです。体内の緊張により起こるもので、外からの刺激による肌荒れではなく、体の内側からのSOSと考える事ができます。
このような、皮脳同根の考え方は、赤ちゃんがお母さんのお腹の中で成長する過程を知る事でご理解を深めて頂く事ができます。
胎児、赤ちゃんとなる受精卵は、お母さんのお腹の中で細胞分裂を繰り返しながら成長します。そして、三週目には胚葉¹となります。
この胚葉は、外胚葉・中胚葉・内胚葉と呼ばれる三層構造から成り、ここから様々な器官が作られるのです。胚葉の外側にある外胚葉から作られるのが、中枢神経²、末梢神経³、感覚器⁴この中に含まれるのが脳・皮膚(表皮)です。
そう、體の最高中枢である脳と神経、内分泌系、免疫系そして皮膚は同じ胚から生まれます。
また皮膚は、感覚のセンサーそのものであるという事実が明らかにされています。
皮膚感覚の最初の受容を神経ではなく皮膚が行っているのです。皮膚そのものがセンサーで、触覚にも関与している。生体の情報処理上重要な役割を果たす可能性を持っているという事になります。
つまり、皮膚に存在するとされるツボへ鍼を施すことで、皮膚((神経))⇒内臓・脳へと刺激が伝わると考えられます。
胚 葉¹ :受精卵が卵割した結果、嚢胚期になって生じる細胞層
中枢神経²:脳と脊髄からなり、全身に指令を送る神経系統の中心
末梢神経³:中枢神経と身体の諸器官に分布する神経とを結び、情報伝達を行う
運動神経・自律神経の2種類がある
感覚器⁴:身体の内外で起る状況の変化を刺激として受取ることのできる器官